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第27回日本肥満学会 | 学会発表報告

10月27日(金)~28日(土)、神戸国際会議場および神戸ポートビアホテル(神戸市)にて『第27回日本肥満学会』が開催されました。

第27回日本肥満学会

本学会は、肥満に関する研究の充実発展・情報交換ならびにその成果の普及を目的として発足し、本年度で第27回目を迎えました。

現在、我が国では、糖尿病、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病が増加していることはご存知の通りですが、これら生活習慣病の発症や悪化に関わる因子として、「内臓脂肪蓄積」が大きな注目が浴び、「メタボリックシンドローム」という疾患概念が提唱されています。このような背景から、そのメインテーマを「メタボリックシンドロームのすべて」として開催されました。

そして、その中で「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の予防と改善を呼びかける『神戸宣言2006』が提案されました。具体的には、食生活を改め運動量を増やせば、内臓脂肪は減らせることを強調し、3キロ・グラムの減量、3センチ・メートルのウエストサイズ減を目指す「サンサン運動」が提案されました。

本学会において、アークレイは京都大学・農学部・食品生物学科、(独)農業・食品産業技術総合研究機構・果樹研究所との共同研究成果の発表を行いました。演題は『柑橘由来成分、オーラプテンによるPPARsを介した糖・脂質代謝亢進作用の検討』で、発表は京都大学の黒柳佳世先生によりポスター形式にて行われました。

第27回日本肥満学会

今回の発表では、柑橘類に焦点をあて、PPARαとPPARγを同時に活性化させるデュアルアゴニストのスクリーニングを行った結果、特に、オーラプテンという成分が有効であることが示されました。オーラプテンは、柑橘類に含まれるクマリン類の一種で、ナツミカン、ハッサク、グレープフルーツの果皮に多く含まれている成分です。具体的には、ヒト由来肝細胞HepG2および培養前駆脂肪細胞3T3-L1を用いる試験系において、オーラプテンがPPARαとPPARγを同時に活性化させるデュアルアゴニストとして、生体内での肝臓の脂質代謝亢進と脂肪細胞の機能改善をもたらす可能性が示唆されました。

会場には、多くの方が来場され、活発な議論がなされるとともに、本演題を含め、天然物由来物質の肥満に関する研究には大きな注目が寄せられていました。アークレイでは今後とも、柑橘の機能性に関して、基礎的なレベルから、研究を進めてまいります。

PPARs:
ペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体と呼ばれ、核内受容体スーパーファミリーに属するリガンド依存的転写因子です。哺乳動物においては3つのサブタイプが見出され、肝臓、心臓、骨格筋、褐色脂肪細胞、腎臓などに発現し、主に脂質代謝に関連するα型、脂肪細胞に特異的に発現し、脂肪細胞の分化と密接に関連しているγ型、広範な組織に発現し、αと同様、脂肪酸の分解代謝に関与しているδ型が存在します。

ご多忙中にも関わらず、ご参加いただいた皆様におかれましては、誠にありがとうございました。

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